中国レポート・5   

2007年 10月 01日

<2000年前から続く白酒造りについて>

① 曲(きょく)を造る
大麦・こうりゃんを粉にして、そこに少量の水を加え、レンガ状に成型する。
これを通気の良い室へ運ぶ。
麹菌は散布せず、自然発生的に『クモノスカビ』を繁殖させる。

日本で麹を造る時は、原料を蒸しますが、曲は原料を蒸しません。これは、『麹菌』と『クモノスカビ』の違いにあります。
『デンプン』と『たんぱく質』の状態が関係しています。
A) 原料を加熱すると、『デンプン』は軟、『たんぱく質』は硬。
B) 加熱しなければ、『デンプン』は硬、『たんぱく質』は軟。

A)の状態で『麹菌』が繁殖しやすく
B)の状態で『クモノスカビ』が繁殖しやすい
ということです。

この曲は、1ヶ月かけて造ります。状態は、前回の記事の通りです。
これから、さらに3ヶ月かけて乾燥させます。

②固体発酵
今度は、原料を蒸します。
こうりゃん、麦、米等の原料を蒸留釜で蒸します。(蒸留器と兼用)
この原料と粉砕した曲を混ぜ合わせ、5m×1mくらいの穴をあけたところにこれを入れます。
この上に土を盛り、シートをかけます。
この状態で2~3ヶ月かけて発酵させます。
もちろん、酵母は添加しません(蔵付酵母)。

土を盛るのは、アルコールの蒸発を防ぐためです。

③蒸留
この固体発酵させたものを蒸留器に入れ蒸留します。
通気性を高めるために、籾殻等を混ぜるかどうかは確認できませんでした。
蒸留器は、家庭の蒸し器のように、穴の開いたさなが入っていました。



このカビを用いてデンプンを糖化し発酵させる製法は、アジア各地で造られる酒のルーツであり、
また、稲作地帯に密着した酒造りだと感じた。
日本のような液体発酵と比較すると効率的ではないが、
その分管理が楽であり、製造サイクルも古代の稲作文化と一体化しているように感じる。
中国の白酒造りも液体発酵に走らず、この文化を継承して欲しいです。


四ッ谷酒造五代目

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by shochuya | 2007-10-01 10:02 | 蔵・焼酎【五代目】 | Trackback | Comments(4)

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Commented by gon1442 at 2007-10-03 14:54
勉強になります。
メモメモメモです。
Commented by shochuya at 2007-10-03 15:55
gon1442様
この記事にコメントいただきありがとうございます。
結構、興奮しながら記事を書いたのですが、コメントが無く、ショボーンとしていました(笑)
Commented by miikoto at 2007-10-09 14:43 x
遅いコメントです。
実は、蒸してない米に適当に水分を与えるだけで、黄麹も、クモノスカビと同じようにはえるんだけど、蒸すと、クモノスカビは、極端に生えなくなるんだって(中央会 麹の基礎知識から・・笑)
それには、きょくし(漢字が、出ない)って書いてありました。
今年、組合で、ジンロ見に行ったから、今度は、紹興酒見に行きたいなぁ
Commented by shochuya at 2007-10-09 16:28
miikoto様
生米で麹をつくる研究を熊本国税局(だったかな?)でやってたことがあったみたいですよ。

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